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熊野本宮大社へクマノザクラを奉納

ご無沙汰しております、1年半以上投稿期間が空いてしまいました。

その間も熊野の森をつくる会では苗木を育て、植栽し、人工林の間伐や、里山での薪作りなどの活動を着実に続けています。

今年6月には熊野本宮大社に野生のサクラとして103年ぶりの新種と発表されたクマノザクラの苗木を奉納させていただきました。まだ新種発表の話もないときに、「早咲きで花弁の色の濃いきれいなサクラ」の種をとり育てていた苗です。その後クマノザクラとわかり、奉納に至りました。

写真右が九鬼家隆宮司、真ん中が「よみがえる熊野の森プロジェクト」の福西紘次代表、左が筆者です。写真は友人の撮影。

苗がすくすく育ち、参拝者の方々に見上げて褒めてもらえるような木になることを願っています。

 

山に木を植えよう!~獣害防止ネット設置~

育てた広葉樹の苗木を植えるべく、活動地で準備を始めました!

植えた苗木がシカに食べられることを防ぐため、獣害防止ネットを設置します。

1990年ころから前後して、紀伊半島や、全国の多くの森林で、シカによる天然林の自生苗・稚樹の食害、人工林の苗木の食害が森林の次世代更新にあたり大きな問題になってきました。自然に芽生えた苗、人間が植えた苗、いずれも大量に増えたシカの食害をうけ、次世代の森林になる高木が育つことができないのです。

これは生態学的見地から、シカの天敵であるオオカミが明治38年の捕獲記録を最後に絶滅に到ったことが根本的な要因として指摘されるべきものです。当時の欧米のオオカミ根絶活動を倣うのみで自然の法則を理解できなかった、あえて言えば今でも理解しようとしない人間の浅はかさを反省すべきと強く思います。

ネットを張らない場合、伐採跡地が再び森林の姿に戻る保証はありません。その場所にシカが多ければ、シカが食べないシダや有毒植物が繁茂する、非常に違和感のある草原的な植生が成立してしまい、本来の森林に遷移することができなくなってしまいます。これは森林や、さらには河川、それにつながる沿岸海域の生態系、そしてそこに住む人間にとって致命的な問題点です。

ネットを張ったからと言ってシカの増加が止まるわけではありません。現在の森林生態系のかかえる問題を強く感じながら、それでもネット張り作業を頑張っています。

休憩場所ができました。

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地域の方々の憩いの場になるよう、苗畑のとなりに休憩場所を作りました!

年間を通じて途切れない山水も引いてあり、夏は冷たくて気持ちがいいです。この後、早速地域の方々とNPOスタッフでバーベキューをして楽しみました。